ファイナルコール3

帰りの飛行機へ向かうと思っていたバス
見覚えのあるマークがついた飛行機へ近づくバス
見当たらない飛行機へ乗るための階段
来た道を戻り始めるバス
…間に…合わなかったのか…
「ゴォォォォー」そう遠くない所で爆音をたてながら飛び立つ飛行機。私はその飛行機に乗っていない。まだバスの中だ。乗る予定の飛行機へ向かうと思ったバスは、Uターンしてきた道を戻り始めた…間に合わなかったのか?

バスに一緒に乗り込んだ係りの人はなにげない顔しながら鼻歌を歌っている。中国の人はよく歌う。所詮他人事か。そんな事を思いながら流れる景色を眺めながら気づいた。「あれっ?戻ってると思ったけど途中で曲がって違う所へ向かってるな」しばらく様子を見ていると、またしても見覚えのあるマークがついている飛行機が!?

「運転手よ、まさか道を間違えたのか」
(続く)