ユーザの声に仕事の本質を見た

とあるウェブアプリケーションを開発しようとしていました。画面設計も順調でお客さんにレビューを行ってもらっているとこんな感想が。

こんなの使えないよ

(゜ロ゜;)ええっ!!どういう意味かというとお客さんはVBAccessをイメージしていてHTMLベースのアプリケーションじゃ使い勝手が全然ダメだって言うんです。要求の中にはカーソルがはずれたらデータを自動コミットしたり、プルダウンメニューやファイルダイアログ、機能をタブで切り替えてくれなど、あきらかにVBAccessの使い勝手を指定してきます。ここまでの話だとWEBアプリケーションとはなんたるかを知らないお客さんだし、提案した側もちゃんとWEBアプリケーションとはなんたるかを説明していないなという話になりますが、オチはちょっと違うんです。

お客さんはWEBアプリケーションを作ってくれとは言って無いし、Javaで作ってくれとも言ってないんです。お客さんは最初から自分たちが欲しているものの話をしているだけだったんです。よく聞く話の”こんなんだったらC/Sで開発したほうがいいよ”っていうパターンの逆バージョンです。それほどの使い勝手を要望されるのであれば、VB, Accessでの提供でいかがでしょうか?そんな問いも必要ありません。お客さんは生粋に欲しいものを要求しているだけで、その要求に素直に応えれば良いだけでした。つまり、VB, AccessのC/Sシステムを提案します。これでOKだったんです。

この話の何がうれしかったって、お客さんはほんとに”こういうものが欲しい”という話をしているだけってことです。政治的要因が何も含まれていない生粋な”要求”がうれしかっただけです。