理不尽さから来る不満がやる気をそぐ

「なんで俺がやらなくちゃいけないんだ」
#長かったので折りたたみ。
作業をお願いするとこういう気持ちを内に秘める人もいます。最初のうちは良いのですが、作業が大変になってくるとこの気持ちがどんどん膨れて、愚痴が出てきます。「本当は俺の作業じゃないのに、なんでやらなきゃいけないんだ」と。

それが本当に理不尽なお願いの場合は、誠心誠意お願いをして、意見を聞かなければいけないと思っていますが(でも最終的にはやってもらう)、例えばバグ修正の場合。他人が作ったプログラムを修正するわけですが、そこで「俺が作ったんじゃないのになんで俺が修正しなきゃいけないんだ」と愚痴を言う人がいます。

気持ちは良く分かる…他人のプログラムは自分の思想とは異なった作り方をされているのでそれだけでストレスがたまりますし、「まだ修正終わってないの?」と問いかけられるのも修正に手を付けた人です。本来なら作った本人に対して修正をお願いしたり、障害を上げたりするんですが、その「おいしくない部分」のみバグ対応をする人に向けられるようになります。

本来、それらの負荷が行く先は作った本人へなのですが、その負荷が降りかかってきたからといって理不尽だと抗議するのは少し違うと思っています。なぜ本人でなく、バグ対応する人にお願いをしているか。きちんとした理由があって、その理由も理解してもらっている。だけど愚痴は止まらない。理屈で分かったからと言って、不満が無くなるわけじゃないんです。華やかではない、楽しくない作業なので、それを自分の仕事として受け止めて、熱心に作業に取り掛かる人はそれが「仕事」であり、責任が発生すると認識しているということでしょう。

そんな話をしたら嫌な奴だと思われて、さらに反発してくるのが目に見えている…。そういう性格な人であるという事が分かっているので、どうお願いすれば作業してもらえるかも見えました。本人は「認められたい」と強く思っています。「今までバグ対応ばっかで、全然認められてない。俺は優秀なはずなのに、なんでバグ対応ばっかなんだ!?」と話していました。裏方であり、華やかでなく、評価されにくい場所にいる事が不満なようです。

"それは自分のせいだよ"とその場から脱却させる気付きを教えてあげたいとも思いましたが、人に教えるほど私はえらくないし、どうすりゃいいかも良くわからない…どうすれば脱却できると思いますか?と本人から意見を聞かせてもらいたいくらいです。その人は、ただただ「認められたい」だけでした。なのでこのように対応しました。障害表を渡す。修正してもらう。その結果をそのまま伝える。これだけでした。

あくまで個人的感想ですが、早く修正できたら「早いですね」。きちんとバグが直っていたら「完璧ですね」。付随するバグまで修正してくれたら「よく気付きましたね」。バグが修正されていなかったら「まだバグってますよ」。感想を一言伝えただけでした。認められたいというのは、褒めてもらいたい部分と、反応が欲しい部分があるのではないかと思ってそうしてみました。本人は「褒めて欲しい」とは言ってなくて「認められたい」と言っているので、今までの作業はやったとしても反応が薄かったんじゃないかなと思いました。良い事でも悪い事でもちゃんと伝える。バグ修正っていうのは淡々と障害表に完了日を入れて、テスト要員に再テストをお願いするだけで「直ってないよ!」と言われることはあっても「完璧です!」と言われる事は少ない。報告が片方に寄っていると、やっぱり不満になっちゃう。

テスト要員からバグ対応者へ、感想を一言ずつ素直に伝えてもらう。OK, NGだけでなく感想として結果をフィードバックするようにすると、バグの修正が理不尽だと思っている人も自分の作業を仕事として認識してもらえるのではないかと考えました。

これで良かったかどうかは、障害表の対応状況の所に現れるでしょう。がんばろうぜ!

#追記
ちなみに私もバグ対応要員です。私が自己満足に浸るのは、淡々と修正していってテストする人が「うほっ、動いてるじゃん!」とにやりとしてくれれば満足です(笑)動いていなかった所が動くようになって「動いてるじゃーん」と思ってもらえるのが嬉しいですね。

さらに、ここにこういう事を書くのは、自分はこういう事をしているんだという事を誰かに認められたいから書いたというのも認識しています。できれば似たような状況で困っているいて、なにかの参考になれば嬉しいです。そんなの当たり前じゃないの?対応が間違っているよという意見もあると思うので、そういう事はズバリ言ってもらえるとここを見ている人、私が所属しているプロジェクトのためになります(^-^)