音楽につられて7年前を思い出す

7年前。既にMP3はあったんだ。忘れた頃に起動するマシンに懐かしい曲が当時の記憶と一緒にたくさん詰まってた。音楽に時間なんて関係無いし、新旧も関係無いし、優劣も無いし、新曲を追う必要も無い。だから私は時代をさかのぼって知らない音楽を聴いてみようかと思います。
忘れた頃に起動するマシン。なんとなく電源ボタンが目に入ったから起動してみる。デスクトップが出てくるまで軽く5分はかかる。今じゃ考えられないくらい非力なのに、今なんかよりずっとずっと酷使して使いこなしていた気がする。四六時中触っていたマシン。未だにちゃんと動くのがすごいと思うのは、最近のマシンが壊れやすいからなのだろうか。ちっとも壊れる気がしないし、ハードディスクだって読み取れなくなる事なんて想像もできない。最近のマシンにはそんな安心感すこしも感じないけれど、我が家の古株マシンはいつまでも動くような気がする。

綺麗に分けられたディレクトリ。懐かしいディレクトリ名。几帳面になんとなく消せないファイルを保存ていた。今は懐かしさを味わう以外なんの役にも立たないファイル。学生時代に恋の悩みを書きなぐったテキスト。友達とのチャットのログ。こっぱずかしいポエム。どれも懐かしい。そんな中見つけたディレクトリ。「音楽関係」。中にはいろんな音楽ファイルが形式別のディレクトリに格納されていた。まったく整頓好きというか、几帳面というか、今となっちゃ思い出す必要も無いくらい見ただけで中身がわかるディレクトリ構成。

「MP3」ディレクトリには数年に渡ってエンコードした700曲もの音楽。週に3回もCDショップに出向いて買いあさっていた音楽。小遣いの使い道は全部音楽だった。今は名前も聞かなくなった当時好きだったアーティストの曲がたくさん入ってる。曲を聞くと、当時その曲を聞いていた自分を思い出す。どんな事をやっていて、どんな部屋で、どんな格好して、どんな事を思っていたのか。音楽を聞くとその曲を聞いていた頃がどんどん思い出せる。曲名を見ただけでイントロまで思い出せる自分にびっくり。さらに歌詞まで思い出せるとは思わなかった。

当時のCDはダンボールに詰められて何年も何年も誰の手にも触れられていない。ほんとに音楽が好きだったんだなぁ。